5.高度に清浄化された透析液
臨床工学技士による定期的な検査や配管の工夫により、日本透析医学会が定める水質基準をはるかに上回る数値を達成しています。
一般的に血液透析では、1分間に500mLの透析液を流すため、4時間の治療では120Lという大量の透析液が使用されます。
透析液の作製に使用される水道水や井戸水には、不純物や有害物質である細菌やエンドトキシンが含まれています。質の高い透析を提供するためには、これらの不純物や有害物質を除去し、高度に清浄化された透析液(ウルトラピュア)がとても重要です。
偕行会の透析液
~質の高い透析を提供するために~
透析液のキレイさの指標として、ET活性値※と生菌数※が使用されます。
偕行会グループの各クリニックでは、日本透析医学会が定める水質基準を上回る数値を達成しています。
※ET活性値とは生菌から出されるエンドトキシン(内毒素)の増殖度合いを表します。
※生菌数とは生きている細菌の数を表します。
高度に清浄化された透析液による臨床効果
~透析液がキレイだと何がよい?~
人工透析は、血液と透析液が透析膜を通して触れ合い、体内に蓄積した余分な水分や塩分、老廃物を取り除きます。そのため、透析液の中に有害物であるエンドトキシンなどが含まれていると、体内に取り込まれ、長期の透析の中で蓄積してしまい、様々な悪影響が出てきてしまいます。つまり、高度に清浄化された透析液を用いることで、様々な効果が期待されます。
水質管理における3大技術
~徹底管理した透析液の清浄化~
偕行会グループでは、日々のエンドトキシン測定、定期的な消毒、配管の工夫により、グループ内全施設で、透析液の徹底的な対策を行っています。
①流水の維持するループ配管
配管をループ状に接続し常に流れを作ることで、停滞水を無くし、細菌の増殖を防ぎます
②全ての装置および配管に対する定期的な消毒
装置を熱水や化学薬品により消毒を行い、それぞれの装置で未消毒配管がないように工夫しています。
③全ての装置後にETRF(エンドトキシン補足フィルタ)の設置
このフィルターを全ての装置後に設置することで、急な汚染にも対処することが可能です。
偕行会グループでは、「透析液清浄化の最上流であるROモジュール直後 からET・細菌を未検出にする管理」を目指しています。