慢性腎臓病(CKD)外来
慢性腎臓病(CKD)外来では、腎臓病の早期発見・治療を推進しています。従来の対面診察、処方を中心とした診療はもちろんのこと、腎臓病リハビリテーションや透析導入に向けてのアドバンスケアプランニング(ACP)*を話し合う時間を大切にするようにも努めています。
*ACPとは患者様やご家族と医療従事者が、現在の病状説明のみではなく今後の治療や療養の方針についてあらかじめ決める取り組みのことです。
慢性腎臓病(CKD)について
成人の8人に1人の割合で発症するとされている新たな国民病です。慢性腎臓病(CKD)は、生活習慣病を背景に急激に患者数が増加しており、その重症度に応じて5段階に区分され、その指標となるのがeGFR値(推算糸球体ろ過量)で60未満の状態を慢性腎臓病(CKD)と言います。
この病気は進行性で、腎臓の働きが悪くなると血液をうまくろ過できなくなってしまいます。CKDの治療は原因によって治療方針が異なります。より早期に専門医の診断を受け、働きが悪くなった腎臓の代わりに透析や腎移植(腎代替療法)を見据えた納得いく治療を受けていただくことが重要です。
血液透析(HD)について
人工腎臓(ダイアライザー)を介して、血液から老廃物や余分な水分を取り除く治療です。1回の透析には4~5時間の治療時間が必要です。当院では、通院だけでなく入院での透析治療も提供しています。
腎移植について
生体腎移植は、親、子、兄弟などの親族、または配偶者から腎臓の提供を受けます。移植が可能かどうかは検査が必要です。当院では、腎移植に関する情報提供を行っています。
透析準備入院について
腎不全保存期(慢性腎臓病ステージ5以降)の患者様を対象に、3泊4日で自身の病状と透析治療に関する知識を深めていただくための入院プログラムを実施しています。医師や看護師をはじめ、薬剤師や管理栄養士、理学療法士、MSW(医療ソーシャルワーカー)、臨床工学技士が多職種で1つのチームとなり入院生活をサポートします。
他院で行われるような「透析教育入院」とは一線を画し、透析生活全般に対する「心の準備」を整えるための入院としています。そのため、既に透析導入を行っている患者様との対話の機会を設けています。また、在宅療養での緩和ケアにも対応しています。
偕行会城西病院の透析
について
実績について
偕行会城西病院では、慢性腎臓病(CKD)外来でのフォローから、透析導入後も経験豊富な専門医、ベテランスタッフがサポート。急性期病院とも緊密に連携し、安心の通院透析生活をお送りいただけます。また、通院困難な患者様の入院透析にも
対応しています。
外来担当医師略歴
石川 英昭
- 1999年3月
- 東海大学医学部 卒業
- 1999年5月
- 小牧市民病院
- 2001年4月
- 公立陶生病院
- 2004年4月
- JA愛知厚生連 海南病院
- 2005年10月
- 岐阜県立多治見病院
- 2009年4月
- 中津川市民病院
- 2010年4月
- 公立学校共済組合 東海中央病院
- 2015年4月
- JA愛知厚生連 江南厚生病院
- 2017年7月
- 名古屋第一赤十字病院 腎臓内科 代表部長
- 2020年4月
- 偕行会城西病院 内科部長
- 2023年4月
- 偕行会城西病院 副院長
【資格】
- 日本内科学会
- 認定内科医
- 日本腎臓学会
- 腎臓専門医・指導医
- 日本透析医学会
- 透析専門医・指導医
- 緩和ケア研修
- 修了医